お経の読み方

初めてのお遍路巡りでは、お参りの際にお経を唱えます。代表的な「般若心経」だけではなく、色々なお経があります。ここでは、お参りの際に一般的に唱えるお経をいくつか紹介します。

仏前勤行次第

88ヶ所霊場巡りの際によく唱えられるお経です。

・開経のことば開経偈(かいきょうげ)

無上甚深微妙法 (ムジョウジンジンミミョウホウ)百千万劫難遭遇(ヒャクセンマンゴウナンソウグウ)
我今見聞得受持 (ガコンケンモントクジュジ)(ガン)(カイ)如来(ニョライ)真実(シンジツ)()

・懺悔のことば懺悔文(ざんげもん)

我昔所造諸悪業 (ガシャクショゾウショアクゴウ)皆由無始貪瞋癡(カイユウムシトンジンチ)
(ジュウ)()語意(ゴイ)()所生(ショセイ)一切(イッサイ)()(コン)(カイ)懺悔(ザンゲ)

・三帰 (さんき)

弟子某甲 盡未来際(デシムコウ   ジンミライサイ)
帰依仏竟 (キエブッキョウ)
帰依法竟(キエホウキョウ)
帰依僧竟(キエソウキョウ)

・十善戒 (じゅうぜんかい)

弟子某甲   盡未来際(デシムコウ      ジンミライサイ)
不殺生   不偸盗(フセッショウ   フチュウトウ)
不邪淫   不妄語(フジャイン    フモウゴ)
不綺語   不悪口(フキゴ       フアック)
不両舌   不慳貪(フリョウゼツ   フケンドン)
不瞋恚   不邪見(フシンニ      フジャケン)

・発菩提心真言 (ほつぼだいしんしんごん)

おんぼうじしったぼだはだやみ

・三摩耶戒真言 (さんまやかいしんごん)

おんさんまやさとばん

・般若心経

一般的に知られる般若心経は、元は「大般若経」という600巻もある長いお経です。その長いもののうちの、良いところだけを取ったものなので、功徳がいただけると言われています。

仏説摩訶般若波羅蜜多心経(ブッセツマカハンニャハラミタシンギョウ)
観自在菩薩   行深般若波羅蜜多時   照見五蘊皆空(カンジザイボサツ ギョウジンハンニャハラミッタジ ショウケンゴウンカイクウ)
度一切苦厄   舎利子   色不異空   空不異色(ドイッサイクヤク シャリシ シキフイクウ クウフイシキ)
色即是空   空即是色   受想行識   亦復如是(シキソクゼクウ クウソクゼシキ ジュソウギョウシキ ヤクブニョゼ)
舎利子   是諸法空相   不生不滅   不垢不浄(シャリシ ゼショホウクウソウ フショウフメツ フクフジョウ)
不増不減   是故空中   無色無受想行識  (フゾウフゲン ゼコクウチュウ ムシキムジュソウギョウシキ )
無眼耳鼻舌身意   無色声香味触法   無眼界(ムゲンニビゼッシンイ ムシキショウコウミソクホウ ムゲンカイ)
乃至無意識界   無無明   亦無無明尽   乃至無老死(ナイシムイシキカイ ムムミョウ ヤクムムミョウジン ナイシムロウシ)
亦無老死尽   無苦集滅道 無智亦無得(ヤクムロウシジン ムクシュウメツドウムチヤクムトク)
以無所得故   菩提薩埵   依般若波羅蜜多故(イムショトクコ ボダイサッタ エハンニャハラミッタコ)
心無罣礙   無罣礙故   無有恐怖(シンムケイゲ ムケイゲコ ムウクフ)
遠離一切顛倒夢想   究竟涅槃   三世諸仏 (オンリイッサイテンドウムソウ クキョウネハン サンゼショブツ)
依般若波羅蜜多故   得阿耨多羅三藐三菩提(エハンニャハラミッタコ トクアノクタラサンミャクサンボダイ)
故知般若波羅蜜多   是大神咒   是大明咒 (コチハンニャハラミッタ ゼダイジンシュ ゼダイミョウシュ)
是無上咒 是無等等咒   能除一切苦   真実不虚(ゼムジョウシュゼムトウドウシュ ノウジョイッサイク シンジツフコ)
故説般若波羅蜜多咒   即説咒曰 (コセツハンニャハラミッタシュ ソクセツシュワツ)
掲諦掲諦   波羅掲諦   波羅僧掲諦(ギャテイギャテイ ハラギャテイ ハラソウギャテイ)
菩提薩婆訶   般若心経(ボジソワカ ハンニャシンギョウ)

・八十八ヶ所本尊真言

四国八十八ヶ所霊場各寺の御本尊の真言です。本堂で3回繰り返します。
【徳島県】 発心の道場 一番~二十三番
【高知県】 修行の道場 二十四番~三十九番
【愛媛県】 菩提の道場 四十番~六十五番
【香川県】 涅槃の道場 六十六番~八十八番

・光明真言(三回繰り返し)

おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだらまに はんどま じんばら はらばりたや うん

・御宝号(三回繰り返し)

南無大師遍照金剛 なむだいしへんじょうこんごう

・回向文(一回)

(ネガワ)くは この功徳(クドク)をもってあまねく一切(イッサイ)(オヨ)ぼし われらと衆生(シュウジョウ)と みなともに仏道(ブツドウ)(ジョウ)ぜん。

・十三仏真言

「十三仏」とは初七日から三十三回忌までの一三回の追善供養仏事に配当した仏・菩薩の総称です。それぞれの仏・菩薩についてご真言があります。